はだしは正義!はだし保育の驚くべき効果
2018.05.11
はだし保育とは何の為に行われているのでしょうか。ケガや衛生状態が気になるとの声もたくさんありますが、実はそれ以上のメリットがあるのです。
まずは、はだし保育についてご紹介していきます。
はだし保育って何?
はだし保育とは言葉の通り、はだしで日常生活を送る保育方法です。なぜ、はだしで保育をする必要があるかというと、現代ならではの問題を解消する為なのです。
詳しくは次でご紹介します。
はだしで土踏まずを作る?
近年、車や自転車等の普及により徒歩で移動する機会がない大人や子どもが増えています。そのせいで驚くことに、土踏まずがない子どもが増えてきているのです。
赤ちゃんの頃は扁平足ですが、本来は歩いていくうちにだんだんと土踏まずが形成されていきます。しかし、現代の子どもは歩く機会が減っているために土踏まずが作られず、様々な弊害が生じているのです。
具体的には、和式トイレを使うことが出来ない、転んでも身を守ることができずにそのまま倒れてしまう等です。
そのため、保育園ではこのような現代ならではの問題を解決するために、はだし保育を取り入れている所もあるのです。
はだし保育のメリットとデメリットって何?
では、はだし保育のメリットからご紹介していきます。
はだし保育のメリット
①土踏まずを作ることができる
上述しましたが、足の土踏まずを作れるというメリットがあります。足の基本構造は5~6歳で完成するのでそれまでにたくさん足に刺激を与える必要があります。
足を使う遊びをたくさん取り入れ、足の裏を鍛えることが大切です。
②感覚器官や大脳を鍛えられる
足の裏にはたくさんのツボがあるため、はだしになって遊んでツボを刺激することで大脳や感覚器官を発達させることができます。それにより脳が刺激されることで活発になることができる、バランス感覚を養うことができるという影響も出てくるのです。
また、大脳の刺激により五感も刺激することができるため感受性が豊かな子どもに育てることができます。
③正しい歩き方が身に付く
はだしによって足に均一に体重がかかることで、自然に足に負担がかからない歩き方を身につけることができるようになります。
一度正しい歩き方を身につければ、その後の成長でも骨が歪む、歩き方のせいで転ぶということも防ぐことができます。
④風邪予防になる
足が冷えて風邪を引くのではと思われがちですが、実は足の裏が刺激され身体が温まるのです。
具体的には、足の裏の血管の刺激により、それで体中の血行が促進され温まるとのこと。不思議な作用だと感じる方も多いと思いますが、足つぼマッサージをした後に体が温まっているのと同じことです。
はだし保育のデメリット
メリットもあればデメリットもあります、具体的にご紹介していきましょう。
①ケガをしやすくなる
はだしで園内や中庭等を駆け回るわけですから、やはりケガが一番心配でしょう。園内では画鋲、屋外では石やガラス等心配の種は尽きません。
保育園によっては園内のみはだし保育を行う所、園内と園外の両方ではだし保育を行う所があります。心配でしたら、保育園に相談した方が良いでしょう。
②衛生的な問題
トイレの前や、園外や様々な場所をはだしで過ごすことになってしまうので、どうしても衛生的な問題が付いてきてしまいす。
変な物を踏んで足の裏が傷つき、そこから細菌が入り病気になるというリスクも出てきます。はだし保育を行う保育園の場合は家庭でも、足の裏にケガが無いか確かめることと消毒をしてもらう事など保護者の方の協力も大切になってきます。
③しもやけになる
もちろん冬もはだし保育をすることになるので、寒い冬でもはだしで歩き回ることになります。寒い所を長時間歩き回る、床暖房などで温度差が激しい場所を歩き回ることでしもやけになってしまうのです。
子どもは特に末端が冷えやすくしもやけになる可能性が高いので注意をしなくてはいけません。
④靴下を履く習慣を身につけさせる
就学後は靴下を脱いで活動する機会はなかなかないので、就学時には靴下を履くことを身に付けさせる必要があります。
どうして靴下では意味がないの?
現代の靴下は歩く際の足の疲れを和らげるために、クッション性がかなり高く足をしっかりと保護できるような仕組みになっています。
もちろん靴下を履いたまま歩いても土踏まずは作られますが、大脳や感覚器官の発達は遅くなります。はだしの方が靴下を履いた時よりも発達しやすくなるのです。
どうしてもはだしで活動させるのが不安な保護者の方は、家の中だけはだしで過ごさせるようにすれば良いでしょう
はだしには良い効果がたくさんある!
ケガやしもやけが不安なはだし保育ですが、大脳を刺激することで五感が発達し感受性が豊かになる、土踏まずができてバランス感覚も発達し運動ができるようになる等、心も身体も発達させることができるのです。
そのため、足を刺激することはとても重要なのです。どうしてもケガ等が心配な場合は屋内ではだしにさせる等の工夫ではだし保育のメリットを得ることができるでしょう。
子どもの成長に欠かすことのできないはだし保育、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。