保育のICT化ってなに?業務が楽に?現場からは不満?
2018.04.09
近年、保育園では保育のICT化が進んでいます。「ICT」というフレーズはいろんなところでよく聞きますが、いまいちよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
ここではそんな保育のICT化について現状や現場の声などをわかりやすくご紹介します。
保育のICTってなに?
ICTとはInformation and Communication Technologyの略で情報通信技術という意味です。IT企業、IT革命などの「IT(Information Technology)」とほぼ同じ意味ですが、細かい違いを説明するとコンピューターなどの技術を「IT」、コンピューターの技術を活用したものを「ICT」と呼ぶようです。最近はICTのほうが多く用いられています。
保育のICT化とは
わかりやすく言うと「パソコンやタブレットを保育業務に活用していこう」ということです。
保育士の業務負担が大きいことは度々メディアでも取り上げられているのでご存知かと思います。パソコンやタブレットを使うことで少しでも保育士の負担を減らすことができればとICT化が進められています。
これは日本全体で推進されている活動で、保育園がICTシステムを導入する際に補助金を出すと国が明言しています(厚生労働省「保育所塔における業務効率化推進事業」より)。導入コストの面で国はICT化を推進しているのです。
保育のICTシステムの例
保育のICTシステムによりどのようなことができるのかを以下にまとめましたのでご覧ください。
- 登降園の管理
- 保育日誌の管理
- 指導計画の管理
- 連絡メールの配信
- 写真の販売
- 資料作成
- 勤務シフトの作成
- 業務内容の共有
- 請求書の管理
この他にも細かいものを含めればまだまだあります。
保育業務だけでなく事務作業もこなす保育士にとって、事務作業は少しでも効率よく終わらせたいものです。しかし、保育士の事務作業は手書きで作成しなければならない書類も多く、時間も手間もかかってしまっていました。
ICTシステムを導入すればパソコンやタブレットで簡単に作成・管理ができるため、保育士の負担が小さくなり、保育業務に集中することができます。
保育のICT化で役立つこと
保育のICTシステムを導入したことでどのようなメリットがあったのか見ていきましょう。
手書きの書類作成が減ること
同じような文章だとしても手書きの場合は作成し直さなければなりませんので非常に手間ですよね。
パソコンで作成する場合はフォーマットがあれば小さな修正のみでOKなので楽チンです。
データとして残るので管理もしやすいですね。
情報共有がスムーズ
保育士同士で子供の様子や連絡事項を共有するときも、チャットやネット掲示板などを介すことで共有が簡単になります。
時間を問わず確認も可能なので共有漏れをふせぐことにも繋がりますね。
データの管理が簡単
書類を管理するよりもデータとして管理したほうがスペースも取りませんし、紛失・劣化を防ぐことにもなります。
ただし、うまく管理しないとどこに何があるのかがわからなくなってしまうので注意が必要です。
保育のICT化に現場からは不満?
かなりのスピードで進んでいる保育のICT化ですが、良いことばかりではありません。事実、ICTシステムを導入した保育園の職員からは不満の声があがっているそうです。
一見メリットが大きそうな保育のICT化ですが、どのような点に不満を感じているのでしょうか。
ちょっとした空き時間に作業がしにくい
子供がお昼寝をしているときなどちょっとした空き時間にも事務作業を進めてしまいたい気持ちがありますよね。
しかし、PCやタブレットが必要なため、作業できる環境が限られてしまい、結局こどもたちが変えるまで作業ができないということがあります。
パソコン・タブレットは精密機械ですから子供たちの前で使うのは良しとされませんし、デスクトップパソコンの場合は移動できないなどというデメリットがあるようです。
家で業務ができない
保育園にもよりますが、共用のパソコン・タブレットを使っている場合やセキュリティの観点から持ち帰って作業することを禁止している場合もあります。
残業するくらいなら家で作業したいという人は手書きで作成することを余儀なくされてしまいますよね。
そもそも良くないことですが、持ち帰り業務をすることがあたりまえになっている人にとっては不便に感じてしまうようです。
パソコン・タブレットの操作に慣れていない
パソコンやタブレットの操作スキルは人によって大きく差があります。キーボードによる入力に苦手意識がある人も多いのではないでしょうか。
特にベテランの保育士からは「パソコンで打つよりも手書きのほうが早い!」という声が多くあがっています。保育士がパソコン・タブレットを使いこなせるかという点も今後改善していく必要がありますね。
端末の数が少ない
保育士の数に対してパソコン・タブレットの数が少ない場合、交代で利用しなければなりません。利用できない場合は順番を待つか、手書きで作成しなければならず、結果的に効率が悪くなってしまうことがあります。
コストを抑えるために中途半端に導入してしまうと逆効果なので気をつけなければなりませんね。
ICT化に対応できる保育士になろう!
現在は導入されていない保育園でも、負担軽減のためいつか必ずICTシステムを導入することになるはずです。その時に使いこなせいのは恥ずかしいですよね。
そのために普段から少しでもICTに関心を持ち、どのようなものなのかを理解しておきましょう。
知り合いの保育園で導入しているところがあれば話を聞いてみるのも良いかも知れませんね。
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