「ベビーホテル」で保育士が働くメリットとは
2017.07.04
「ベビーホテル」は保育士の転職先としては比較的珍しいです。しかし、メリット・デメリット次第では自分に合った職場かもしれませんよ。
ベビーホテルについてきちんと理解して、保育士の転職に役立てましょう。
このページではベビーホテルについての詳しい説明と保育士が働くメリット・デメリットについてご紹介致します。
ベビーホテルって何?保育士も働けるの?
名前からは、乳児が宿泊するホテルというような印象を受けますが、実はそうではないのです。
保育士が働くことができる立派な保育施設です。
まずはベビーホテルの説明や働く保育士の仕事などについてお話します。
ベビーホテルとは
認可外保育施設のうち、下記の条件のいずれかを満たし、院内保育・事業所内保育施設に分類されない施設を「ベビーホテル」と呼びます。
- 19時以降の保育を行っている
- 子どもの宿泊などに伴う保育をおこなっている
- 時間単位で子どもを預かることができる
ホテルという名称ではありますが、必ずしも宿泊を伴うものではありません。
ベビーホテルの中で24時間保育を行っているのは全体の5分の1程度で、その他の施設は夜間や深夜の数時間限定で保育を行っています。また、1年に1回以上は児童福祉法に基づいて立ち入り調査が行われており、ホームページで公開されています。
どんな人が利用する?
ベビーホテルを利用する最大のメリットは、夜遅い時間帯でも子どもを預かってもらえることです。
よって夜勤の仕事をしている人や、一時的に夜に子どもを預けなければいけなくなった人などが多く利用しています。
また、ベビーという名称ではありますが、乳児しか預けられないわけではなく小学校入学前の子どもであれば預けることができます。人数の割合としては0歳から5歳までの子どもが平均的に預けられています。
ベビーホテルで働く保育士の仕事内容
仕事内容は一般的な保育園とほとんど変わりません。
預かった子どもの世話をすることが主な業務です。
ただし、夜遅い時間の保育ということで寝かしつけるだけの場合もあります。だからといって楽な仕事というわけではありませんので気を付けてください。
保育士がベビーホテルで働くメリット
他の保育施設に比べるとかなり特徴的なベビーホテルですが、保育士が働くメリットはどのようなところなのでしょうか。
転職するときの候補として保育士の人が挙げたくなるようなメリットをご紹介します。
保育士資格がいらない
保育士としての資格がなくても働くことができます。
実際に働いている人は保育士だけでなくベビーシッターの資格を持っている人も多いです。
保育のスキル・経験があれば働くことは可能です。
夜間に働くことができる
夜間保育を行っている施設であるため、夜の勤務が可能です。
人によってはデメリットになってしまいますが、夜の遅い時間に働きたい人にはおすすめです。
もちろん24時間保育を行う施設であれば日中の勤務も可能です。
保護者のニーズに応えている
夜間保育は働く保護者にとっては非常にありがたいサービスです。
通常の保育園では遅くても20時ごろまでしか預かってもらえません。
仕事で帰りが遅い、夜勤で家を空ける人にとってニーズが高く、経営状態が悪化する可能性は低いです。
給料が高い
夜遅い時間の勤務になること、保護者からのニーズが高いことなどから、働く保育士の給料は高めになっています。
また、ベビーホテルは保育士が不足していて、給料を上げて働く人を集めようとしている傾向があります。
やはり夜の時間帯の勤務は全体的にみるとそこまで人気がないようです。
保育士がベビーホテルで働くデメリット
働く人が不足しているベビーホテルですが、残念ながら転職先として人気のない理由も存在します。
次に保育士がベビーホテルで働くデメリットを見ていきましょう。
メリットだけでなくデメリットにもきちんと目を向けることが大切ですよ。
経営者次第の部分が大きい
認可外保育施設のため、どのような保育を行うかは運営している経営者に委ねられています。
保育士の人数や職場環境などは施設によって全然違います。
転職する前にどのような環境で働いているのかを事前に調査しておきましょう。
保育環境が整っていない場合がある
先ほどの項目と重複しますが、施設によって環境が全く違うので、十分な保育環境が整っていない場合があります。
預かっている子どもの人数に対して保育士の人数が足りないなど保育の質が落ちてしまうこともあります。
環境が十分でないからこそ、職員一人ひとりの仕事に大きな責任があります。
過酷な仕事内容
ベビーホテルの仕事は、一般的な保育園に比べて非常にハードです。
一時的な預かりが多いため、継続的な保育ができず保育の質を保つのが難しいとされています。
また、人手が不足しているため多くの子どもを見なければいけない肉体的・精神的な負担が大きいです。
「夜遅いのだから寝かしつけるだけでしょ」という考えで仕事に取り組むと大変なことになるかもしれませんので気を付けてください。