【企業主導型保育所】保育士のメリット・デメリットとは?
2019.01.16
待機児童を解消する切り札として導入された「企業主導型保育所」ですが、問題点はたくさんあります。
待機児童の多い地域で企業主導型保育所を新規開設しようとしたが、不採択となってしまったというケースが多々あります。
その他にも保育士が一斉に退職してしまい、休園せざるを得なくなったということがありました。
保育士にとって企業主導型保育所で働くメリットはあるのでしょうか?
企業主導型保育所の特徴、メリット・デメリットを紹介します。企業主導型保育所の特徴は?
企業主導型保育所は具体的にどのようなものなのでしょうか。
企業主導型保育所とは2016年度から新たに始まった保育事業です。
簡単に言うと、「企業が従業員のために作る保育」です。
企業主導型保育所の主な目的は多様な働き方に応じた保育、待機児童問題の解消、仕事と子育ての両立を支援することです。
認可外施設であるのに、基準を満たせば国から認可保育所と同程度位の助成が受けられます。
早朝や夜間、休日保育など従業員の働き方に応じた保育サービスを提供します。
設置場所は企業内が多いですが、近隣地域や駅周辺、ショッピングモール施設内にもあります。
従業員の利便性をもとに設置されています。
企業主導型保育所と事業所内保育所の違いは?
企業主導型保育所は新しく始まった事業ですが、これまであった事業所内保育所との違いはあるのでしょうか?
最も大きな違いは認可の違いです。
事業所内保育所は認可保育所ですが、企業主導型保育所は認可外保育所です。独自の保育サービスを提供できます。
また、助成金や助成金の制度が少し異なります。
一般的に企業主導型保育所のほうが助成金の上限金額が多く、導入費用を抑えられるでしょう。
保育士の配置基準も少し異なります。事業所内保育所は定員が19名以下の場合、規定より一名以上保育士を増やさなければいけません。
企業主導型保育所は定員にかかわらず、半分以上が保育士であれば良いという規定です。企業主導型保育所のメリット
保育士として企業主導型保育所で働くことにメリットはあるのでしょうか?
大手の企業なら待遇が良い
運営会社が大手ならば、保育士の給料が他に比べて高いことが多いです。
一般的に事業所内保育所よりも助成金が高いので、導入費用が抑えられ、給料も少し高くなるでしょう。
また、企業の休日が土日・祝日と決まっている場合、保育所も休みになります。そのため保育士も休みをしっかりとれるでしょう。イベントが少ない
企業主導型保育所は少人数の場合が多いので、小さな行事は年に数回あっても、運動会や発表会などの大きなイベントありません。
イベントのための準備で残業することは少ないでしょう。
緊急時に保護者との連絡がしやすい
企業主導型保育所は。企業の中やその近くに設置されています。
子供が急病にかかったり、災害があったりした際に、保護者との連絡が取りやすいです。
そのような緊急時に早く迎えに来てもらうことができます。
子供を安全に預かることは保育士にとって大切なことであり、保護者が近くにいることは心強い環境でしょう。新規オープンが多い
企業主導型保育所は最近始まった制度なので、新規オープンの職員の募集が多いです。
同じスタートの職員と一緒に作り上げるという充実感があります。
施設も新しく、駅近であることが多いので働く側も通勤しやすいです。
企業主導型保育所のデメリット
勤務時間が長い
企業によりますが、出勤・退勤時間に合わせて早朝から夜遅くまで営業をしていることがあります。
勤務時間はそれに対応するため、一日の勤務時間が長くなったり、早朝から深夜まで様々なシフトになります。
特に休日保育・夜間保育であれば、土日の休みが取りづらく、不定期な休みとなってしまうでしょう。
資格を持つ保育士の負担が大きい
企業主導型保育所では、半分の人数が保育士の資格を持っていれば良いと決められています。
つまり職員には保育士資格のない人が一定いることが多いです。保育士資格を持たない人は、別に研修を受けてから勤務します。ですが、必然的に保育士資格のもつ保育士に責任のある仕事が任されることになるでしょう。そもそも働く人数が多くはないので、仕事の負担が増えるかもしれません。
また、
保育の質が低い
資格を持つ保育士と無資格の職員との間で仕事へのモチベーションの差がある場合があります。
もちろんより良い保育を目指して働く方も多いです。しかしそうでない場合は、価値観に差が出て、保育の質を保つのが難しいでしょう。また、新規開設の保育所が多いので、設備が整っていないというケースもあります。
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