保育士の配置基準ってなに?待機児童の原因なの?
2018.04.12
近年、待機児童の増加が問題となっていますね。東京都の待機児童だけでも8,000人以上いるという危機的状況です。多くの働きたい保護者を悩ませています。
「だったら無理してでも保育園が預かってあげればいいんじゃない?」と思っている人もいるかも知れませんが、保育園では保育士1人にたいして保育を行える人数が決まっているのです。そのため、保育士の人数から換算した上限を越えて子供を預かることはできないのです。
また、保育士は人材不足の問題も深刻化しているので、保育士の人数が少なくなれば待機児童も多くなるという負の連鎖が起こっているのです。
この保育士1人あたりに対して保育を行える子供の数」は保育士の配置基準に基づいて決められています。ここではそんな保育士の配置基準について解説していきます。
保育士の配置基準
保育園によっては市区町村の基準を採用している場合もありますが、ここでは主に公立保育園に採用されている国の基準に基づいた保育士の配置基準を紹介します。
年齢 | 職員1人あたりの保育人数 |
0歳児 | 3人 |
1~2歳児 | 6人 |
3歳児 | 20人 |
4歳児以上 | 30人 |
ここでいう職員は保育士資格をもっている職員のみなので、無資格者のアルバイトやパートは含まれません。
0~2歳児と3歳児~でかなりの差があることがわかります。これは子供の発達段階に基づいていて、3歳児になるとある程度のことは自分でできるようになるため、保育人数が大幅に増えています。
しかし、この配置基準通りでは保育士の負担が大きすぎるので、基準通りに保育士が配置されている保育園は少ないです。1.5~2倍の人数の保育士が必要というのが現場の正直な意見です。
認証保育所では基準がゆるい
認証保育所とは保育ニーズに応えるために東京都が独自に設置している保育所です。待機児童問題を解決するための施策として注目が集まっています。
認証保育所の配置基準は国の基準とほぼ同じで、先程の表通りです。ただし、1つだけ違うところがあります。
国の基準では「職員=保育士でなければならない」でしたが、認証保育所では「職員の6割が保育士であれば可」なのです。つまり、国の配置基準よりはゆるいため、少ない人数でより多くの子供を預かることが認められています。
もちろん安全には配慮した上での基準設定なので、子供を預ける側の心配はいりません。
異なる配置基準の例:横浜市
横浜市が設置する保育園では以下のような配置基準が採用されています。
年齢 | 職員1人あたりの保育人数 |
0歳児 | 3人 |
1歳児 | 4人 |
2歳児 | 5人 |
3歳児 | 15人 |
4歳児以上 | 24人 |
職員は全員保育士でなければいけません。国の定める基準よりも厳しいことがわかりますね。
無認可保育園では配置基準がない?
無認可保育園の場合、制度・基準は基本的に運営者の自由なので保育士の配置についても基準がありません。そのため国の配置基準よりと大幅に異なるということも十分ありえます。そもそも基準を設けていない可能性もありますね。
配置基準が明確でない保育園の場合、十分な体制で保育が行われている保証ができないため、保護者としては不安が残る形になります。もちろんすべての無認可保育園が信用出来ないわけではありませんが、どうしても敬遠されがちなのが現状です。
しかし、他の保育園が空いておらず、やむをえずに無認可保育園に入園させることもあるでしょう。その際は配置基準について保育園に確認しておくと安心ですね。
保育士配置基準の見直し
冒頭でもお話ししましたが、近年は待機児童の問題が深刻化しています。その原因の1つである保育士の配置基準について見直しが行われているようです。
具体的には「無資格でも職員数(保育士)として数える」「預かり年齢の幅を広げる(0~2歳から0~3歳へ)」といった施策が検討されています。しかし、保育士の負担が増えることなど懸念材料もあることからいまだに実行には至っていません。
今後はまず保育士の労働環境の改善が急務となるでしょう。例えばICTを取り入れて保育業務の負担を減らすなど、現場でなにが求められているか、少ない人数でも十分な保育を行うための効率化などが今後の課題とされています。
今後の動向に期待しましょう。
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