保育士の離職率を分析!離職理由・離職しにくい保育園の探し方を紹介!
2018.04.18
「保育士は離職率が高い」
というイメージを持っている人は多いことでしょう。待機児童、人材不足など問題が絶えない保育業界ですが、離職率が高いというのは大変な問題ですよね。
ここでは保育士の離職率について詳しく解説していきます。離職理由、離職後どうするか、離職率の低い保育園を見極めるコツなど役立つ情報が満載なのでぜひご覧ください。
保育士の離職率
保育士の離職率については厚生労働省が調査結果を公開しています。
常勤保育士320,196人の離職率は10.3%となっています。
単純計算で毎年10人に1人は辞めてしまうことになりますね。
平成29年の全職種を対象にした離職率の平均は8.5%なので、保育士は他職種と比べても離職率が高いようです。
離職率は公立と私立で違う?
離職率は保育園の公立・私立によっても違います。
公立保育士(116,862人)の離職率:7.1%
私立保育士(203,334人)の離職率:12.0%
それぞれの勤続年数を見てみると、14年以上勤続している人の割合は、公立が40.4%、私立が20.2%と大きく差があります。
やはり給与や待遇の面などで安定している公立保育士のほうが圧倒的に離職率が低いですね。私立保育園は園によって制度が異なるため、不満ややむを得ない事情で離職してしまうケースが多いようです。
保育士の離職理由
ではどうして保育士の離職率が高くなってしまったのでしょうか。ここでは保育士の主な離職理由について見ていきましょう。
給与・福利厚生への不満
「保育士は給与が低すぎる!」という話はよく耳にしますよね。実際に現場では給与に対して不満を感じている保育士が多いです。
「初任給が低すぎる!」「全然昇給しない!」「残業代がでない」といった給与への不満から離職する保育士が多いようです。
また、私立保育園では各種手当など福利厚生が整っていない職場が多く、給与は他の保育園と大差がなくても手取りが少ない、ということがあるようです、確かに離職したくなりますよね。
仕事量への不満
保育士はその低い給与と仕事量が見合っていないとして不満の声が多く挙がっています。
保育士の仕事は子どもと楽しく遊ぶだけ、と思っている人もいるかも知れませんが、そんな事はありません。実際には事務作業や保護者対応、イベントの企画・運営など子どもと関わっていない部分の仕事も多いのです。
残業や仕事を持ち帰ることもしばしばなので、離職してしまおうと考える人が多いようです。
休暇がとれない
現在、保育業界は慢性的な人材不足に陥っています。そのため、どこの保育園でも人手が足りていません。
職員が不足していると業務が追いつかないので自由に有給をとることもできませんよね。急遽の休みはもちろん、事前に申請したとしても休暇を取ることは難しいです。
また、女性比率が高い保育士は、出産・育児などで職場を一時的に離れなければならないことがあります。しかし、産休や育休の制度が整っていないため、離職せざるを得ない保育士も多いようです。
人間関係の悪化
上司・同僚などとうまく馴染めずに職場に行くのが嫌になってしまい離職するケースがあります。女性が多い保育士の職場では女性特有の嫌がらせやいじめが起こることがあり、男女比が半々の職場よりも人間関係がこじれやすいと言われています。
居心地の悪い職場で働くのは精神的にとてもつらいですよね。離職したくなる気持ちも分かります。
また、保育士同士ではなく保護者との関係性に悩むケースもあります。例えば子供の保育についてクレームをつけられて関係性がこじれてしまった、のように保護者との関係性が悪化することは意外とあります。こちらに否がなくても反論が難しいのでストレスになってしまうようです。
人間関係の悩みは職場を変える以外に解決が難しいので、リセットするために離職してしまう人が多いですね。
現実とのギャップ
新任保育士に多いのですが、思い描いていた理想の保育士像と現実のギャップに絶えられず離職してしまう人がいます。
「将来は保育士さんになりたい!」と幼少期から思っていた人ほど現実に厳しさに押しつぶされがちです。
もちろんやりがいは大きい仕事ですが、それ以上に辛いことが多いと感じてしまう人が多いようです。
保育士は離職後どうする?
次は離職したあとの保育士に注目していきたいと思います。離職後はどのような道に進んでいるのでしょうか。
業界内で転職する
保育園への不満、人間関係のリセットなどが離職理由の場合は、業界内で別な職場に転職する道を選ぶようです。
厚生労働省の調査では離職者3.3万人のうち、2.6万人が同業界内での転職を選択しています。やはり保育士として働きたいという気持ちが強い人が多いようですね。
また、同業界でも保育園以外に転職するという人もいます。例は以下の通りです。
保育園と幼稚園を合わせたような施設です。職員には保育士資格と幼稚園教諭が必要となる場合があります。
社員が勤務中に子供を預けられるように設置された保育所です。会社の中か近隣に設置されることが多く、運営は企業が行っています。
企業内保育所の病院版です。
保育園の業務とは少し違いますが、保育士のスキルを活かしやすい職場です。
保育士のスキルを活かしやすいですが、小規模な託児所の場合、給与・待遇には期待できません。
異業界への転職
現実とのギャップを感じた人など「保育士の仕事」に嫌気が差してしまった人が選択しやすい道です。確かに異業界であろうと保育士のスキルを活かせる職場は多いので、決して難しくはないでしょう。
ただし、過去に経験がない場合は完全に新人扱いになってしまうので、異業界への転職は慎重に行ってください。
保育士から転職しやすい異業界は以下の通りです。
保育士の事務作業経験を活かせます。転職者も多いので中途入社でも馴染みやすいのでおすすめです。
保育士は子供、保育士、保護者などさまざまな年齢の人と接する機会が多いので、接客スキルがいつの間にか身についています。子供服の販売など子供・保護者に関係する接客業であれば、より保育士のスキルを活かせるでしょう。
保護者のクレーム対応をしているといつの間にか営業スキルの一部が身についています。ただし、営業特有のスキルはあとで勉強しなければなりません。若い内でないと難しいかも知れませんね。
離職率の低い保育園の見極め方
保育士の離職理由のほとんどは不満です。逆に言えば離職率が低い保育園は不満を感じにくいということになりますね。
そこで不満を感じずに働ける離職率の低い保育園の見極め方をご紹介します。
平均勤続年数
絶対に確認してほしいのは平均勤続年数です。平均勤続年数があまりにも短すぎると、離職率が高いということになるので注意が必要です。
ただし、必ずしも平均勤続年数=離職率ではないので気をつけてください。保育士は出産・育児などで仕事をやめてしまう人が多いので、そういった理由の離職者が集中すると平均勤続年数が一時的に減少してしまいます。
平均勤続年数を見ておかしいなと思ったら、どのような理由で離職していく人が多いのかを確認するようにしましょう。
保育園の規模と職員数
何人くらいの子供を預かることができるのか、保育所の大きさなどの規模と職員数がきちんと見合っているかを確認してください。
どんなに待遇が良くても人材不足であれば1人あたりの業務量が増えて負担が大きくなります。
現在の正確な園児数・職員数を確認しておくと安心ですね。
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