保育士は本当に底辺職なの?底辺と言われる理由は?
2020.03.30
時々、「保育士は底辺職だ」という人がいます。
保育士さんの中には、この言葉をとても気にする方も多いのではないでしょうか。
果たして保育士は本当に底辺職なのでしょうか?
今回は、保育士が底辺職といわれる理由について掘り下げて考えてみようと思います。
そもそも底辺職って一体何?
生活していて何度か耳にしたことのある言葉、「底辺職」。
そもそも世の中の人は何を基準として底辺と判断しているのでしょうか。
まずは底辺職の定義を確認してみましょう。
底辺職はどう定義されている?
底辺職についての意見をネットで見てみると、以下のような特徴を持った職業を底辺職と捉える人が多いようです。
- 賃金が低い
- 社会的地位が低い
- 拘束時間が長い
- 肉体的、精神的にきつい
確かに、このようにマイナスな特徴が多ければ多いほどあまり良い職業とは思えなくなるかもしれませんね。
底辺職と呼ばれている職業
では、どのような職業が底辺職業と呼ばれているのでしょうか?
調べてみると、トラック運転手や介護士、工場勤務や飲食業などの職業がネット上では度々底辺職だといわれやすいようです。
そして、保育士も底辺職だという意見もちらほら見受けられます。
保育士がその様に言われてしまうのはなぜなのでしょうか。
どうして保育士が底辺といわれているの?
では保育士が底辺職といわれてしまう理由は一体何なのでしょうか。
主な理由として、以下の3点が挙げられています。
- 学歴が重視されていない
- 給料水準が低い
- 肉体労働が多い
1つずつ具体的に見ていきましょう。
①学歴が重視されていない
保育士になるには保育士の資格(国家資格)が必要です。
その国家資格を取得するためには、保育士試験に合格するか、大学・短大・専門学校へ進学してそこの保育士養成課程で所定の課程を修了するかの2パターンがあります。
保育士資格は国家資格の1つではあるものの、必ずしも4年生大学を卒業する必要はないため、「保育士は勉強をしなくても簡単になることができる」という印象を持つ人が多いのだと考えられます。
②給料水準が低い
世間一般において保育士は薄給のイメージがあり、これも底辺職のイメージにつながる一因です。
実際のところ、保育士の給料の相場はいくらなのでしょうか。
実は保育士の給料は公立保育士と私立保育士とで大きな差がありますので、それぞれ見てみましょう。
公立保育士の給料
公立保育士は公務員であるため、県や市によって給料に差があります。
例として東京都練馬区が平成26年に公表したデータを見ると平均給料月給は331,601円となっています。
薄給といわれる保育士の中では、かなり高い額なのではないでしょうか。
私立保育士の給料
では次に私立保育士の給料を見てみましょう。
私立保育園は各保育園によって給料に差がありますが、国全体の私立保育園平均月収は221,900円となっています。
これをみると公保育士と私立保育士の給料には大きな違いがありますが、世間一般で言われている底辺職の「賃金が低い」という基準に、少なくとも公立保育士は当てはまらないのではないでしょうか。
③肉体労働が多い
実は保育士はかなり肉体労働が多い職業といえます。
そもそも労働時間が長い!
まず保育士は労働時間が長いです。
労働基準法では1日の労働時間の上限は8時間と決められており、それにしたがって万が一労働時間が8時間を超えた場合には残業代と言った形で給与が発生します。
しかしながら、保育士は1日8時間保育業務を行なった後にも務作業をする時間を取ることが多く、この時間に対して賃金が支払われない保育園もたくさんあるみたいです。
そう考えると労働時間が長く給与が発生しない時間ができるのは不満となるでしょう。
夜間の時間拘束が多い!
また、公立保育園にはあまりありませんが、一部の私立保育園には夜間保育という迎えが遅い保護者のため保育園が夜遅くまで子供を預かるシステムがあります。
これをおこなっている保育園の保育士は、日中の保育業務だけでなく夜間にも保育業務をするわけですから、必然的に労働時間は長なり、負担が増えますよね。
力仕事が多い!
長時間労働だけでなく、身体的に疲れる業務も多いです。
子供の抱っこやおんぶをするのは日常茶飯事ですし、基本的に子供と会話する時は中腰でやりとりをしたりする場面が多くなります。
そのため腰やひざを痛めてしまって退職せざるを得なくなる保育士が数多くいるのも事実です。
それでも保育士は底辺じゃない!
以上から考えると、世間一般が底辺職の条件としてあげているものに当てはまる部分が多く、「保育士=底辺」の方程式が成り立ってしまうかもしれません。
ですが、それだけで本当に保育士を底辺職と呼んでしまって良いのでしょうか?
冒頭であげた底辺職の条件の他にこのような意見もありました。
「他人から必要とされていない職業は底辺職だ」
この観点から保育士を見てみましょう。
保育士が消えたら…
もしこの世から保育士が消えたらどうなってしまうのでしょうか。
考えられることとしては、保護者の仕事に大きく支障が出ます。
保育園に子どもを預けられない=仕事ができないということになりますから、ほとんどの子育て中の保護者は働けません。
男女が共働きをして平等に仕事で活躍することが望まれている現在、保育園なしには今の日本社会は成り立たないのです。
つまり、保育士は多くの人に必要とされている仕事であり、底辺職ではないといえます。
より良い日本を作り上げていく上でも保育士という職業は欠かせません。
まず必要なのは、保育士が底辺職だといわれないようにするためのより働きやすい環境づくりなのではないでしょうか。
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