【保育士試験の流れ】試験内容・対策を徹底解説!
2017.07.18
「保育士試験」がどのような試験なのかご存知でしょうか。
保育士になるために必要な知識や技術が身についているかどうかをテストするためのものですが、詳しい内容までは受験したことがないとわかりませんよね。
保育士試験を受けようかなと考えている人のためにどのような流れでテストが行われるのかについてお話します。合わせてテスト対策法もご紹介しますのでぜひご覧ください。
保育士試験ってなに?
まずは保育士試験というものが何のために行われて、どのような人が受験できるのかなどについてお話します。
詳しいテスト内容の前に基本を押さえましょう。
試験に合格するとどうなるの?
保育士試験に合格すると国家資格である「保育士資格」が得られます。
資格があると保育施設で保育士として働くことができます。
勘違いされている人が多いのですが、保育士資格を取るためには必ず保育士試験に合格しなければならないということはありません。
資格を取得する方法は以下の2通りあります。
- 指定の保育士養成学校、その他の施設において所定の課程・科目を履修して卒業する。
- 保育士試験に合格する
学校に通えば試験を受けなくても資格は取得できます。転職などで資格を取る場合は試験に合格するほうが時間がかからないのでおすすめです。
試験の受験資格
誰でも受けられるわけではなく、受験資格があり、基本的には学歴をもとに資格の有無が決まります。
2年制以上の大学、短大、専門学校を卒業していれば確実に受験資格があります。この際、学部や学科が保育に関係している必要はありません。
ちなみに、在学中や中退の人でも受験することができますし、大学に行っていなくても平成3年3月31日より前に高校を卒業していれば受験資格があります。
また、ここまでの条件に当てはまらない人でも児童福祉施設での勤務経験が基準時間数以上あれば受験できます。保育士試験の日程
前期と後期に分かれていて、さらに筆記(2日間)と実技が間隔を開けて別日で行われます。
その年によって日程は異なりますが、前期は筆記が4月下旬で実技が7月上旬、後期は筆記が10月下旬で実技が12月上旬に行われることが多いです。筆記が終わってから実技が始まるまでの期間が長いので、筆記と実技の対策にかける時期や時間は考慮する必要がありますね。
保育士試験の内容とは
前述したように保育士試験は「筆記」と「実技」に分かれています。
それぞれどのような内容なのかについてお話します。
筆記試験の内容
筆記は2日間に分かれていて全てで9科目あります。
科目名 | 問題数 | 満点 | 合格点 | 試験時間 | ||
1日目 | 1時間目 | 保育の心理学 | 20問 | 100点 | 60点 | 60分 |
2時間目 | 保育原理 | 20問 | 100点 | 60点 | 60分 | |
3時間目 | 児童家庭福祉 | 20問 | 100点 | 60点 | 60分 | |
4時間目 | 社会福祉 | 20問 | 100点 | 60点 | 60分 | |
2日目 | 1時間目 | 教育原理 | 10問 | 50点 | 30点 | 30分 |
2時間目 | 社会的養護 | 10問 | 50点 | 30点 | 30分 | |
3時間目 | 子どもの保健 | 20問 | 100点 | 60点 | 60分 | |
4時間目 | 子どもの食と栄養 | 20問 | 100点 | 60点 | 60分 | |
5時間目 | 保育実習理論 | 20問 | 100点 | 60点 | 60分 |
科目数が多く大変なように思えますが、それぞれ6割正解で合格です。保育士が知っておかなければならない知識ですし、バランス良く勉強すれば難しい内容ではありません。
仮に幾つかの科目が6割に届かずに合格できなかったとしても、合格した科目は3年間有効なので、次の試験に繰り越すことができます。
何年かかけて合格を目指すのも1つの方法です。
実技試験の内容
筆記に合格したら次は実技です。実技は以下の3つの科目から2つを選択します。
- 音楽表現に関する技術(幼児に歌って聴かせることを想定して、課題曲の両方を弾き歌いする。)
- 造形表現に関する技術(保育の一場面を絵画で表現する。)
- 言語表現に関する技術(3歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、子どもが集中して聴けるようなお話を行う。)
筆記同様に6割以上の点が取れれば合格です。
そこまで高いレベルを要求されるわけではありませんが、一切対策しないで臨むのは危険ですので、保育士になってもつ開けるスキルですしあらかじめ練習をしておきましょう。
保育士試験の難易度
全体的な難易度としては決して高くありません。きちんと準備すれば合格できます。
保育士試験は合格率が低いと言われがちですが、それは筆記の仕組みに原因があります。
合格率は保育士試験に合格した人の割合ですが、前述した筆記の科目別の合格を繰り越せる制度により数回かけて合格する人が多いのです。そのため数字にすると低くなってしまいます。
保育士試験の対策・ポイント
国家資格にしてはそこまで難易度が高いわけではないですが、対策しておくにこしたことはありません。
保育士試験に向けての勉強法や対策をご紹介します。
合格ラインを意識して勉強
筆記も実技は60点以上で合格になります。
得意な科目を伸ばすというよりも全体的にまんべんなく70点以上が取れるように勉強しましょう。
もちろんすべて100点を狙えるように勉強するのが1番です。
インターネット・スマホを利用
ネットが普及して勉強法の幅も広がりました。
覚えやすい語呂合わせや対策問題集などインターネットで勉強することも可能です。
移動時間ではスマホを利用するなど、効率よく勉強するようにしましょう。
保育士試験講座に通う
どうしても独学でできそうに無ければ講座に通いましょう。
通学講座も通信講座もあるので自分の生活スタイルにあったものを選択しましょう。
お金と時間がかかるのがデメリットなので、余裕がある人は利用するのも良いですね。
合格して保育士になろう!
保育士試験は準備をして臨めば難しいものではありません。
万全の体制で挑んで保育士資格を獲得しましょう。
合格することは決してゴールではなく、保育士として働き始めるスタートということを忘れないで下さいね。